「ルールはなんとなくわかったけど、実況や解説の言葉がちょっと難しい…」
そんな方のために、**水球観戦がもっと楽しくなる“基本ワード13選”**をご紹介します。
さらに今回は、ゴールキーパー(GK)というポジションの深さや魅力を、専門用語とともにご紹介。
これを読むと、水球を“GKの視点”から楽しむ新しい見方がきっと見つかります。
用語 | terms | 解説 |
ゴールキーパー | Goalkeeper | 自陣ゴール前で唯一ボールを両手で扱える選手 |
ショットクロック | Shot Clock | 攻撃時の制限時間(28秒以内)にシュート |
ピリオド | Period | 試合は8分×4ピリオド。ピリオド間にインターバル |
スイムオフ | Swim-Off | 各ピリオド開始時に中央のボール獲得の泳ぎ出し |
ゴールエリア | Goal Area | ゴール前エリア。GKの守備権が優先されるゾーン |
オフサイド | Offside | 攻撃側がボールより先に2m以内に入ると反則 |
再入水エリア | Re-entry Area | 退水後に選手が復帰できる所定の位置 |
ペナルティファウル | Penalty Foul | 明確な決定機阻止などで適用される重度の反則 |
ペナルティスロー | Penalty Throw | 5mラインから1対1シュート。試合を左右する場面 |
オーディナリーファウル | Ordinary Foul | よくある軽い反則。マークや妨害などが対象 |
退水 | Exclusion | 一定の反則で選手が一時的に退場。一方が数的有利 |
退場 | Substitution | 退水3回や重大反則で試合から退場。再入水なし。 |
デレゲート | Delegate | 試合を統括する運営責任者。抗議対応なども担当 |
日本水泳連盟『水泳競技ハンドブック 2023年度版』ダウンロード
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ゴールキーパーは“シュートを止める人”と思っていませんか?
実は水球におけるGKは、守備の最後尾であり、攻撃の第一歩でもある戦術のキープレイヤーです。
用語 | 解説 |
巻き足 | 上体を安定させる回転系のキック。GKの基本姿勢を支える技術。 |
踏み足 | 体を押し上げるキック。シュート対応やポジション修正に使用。 |
引き足 | 方向転換、間合いを調整するフットワーク。(参考動画) |
スカーリング | 手のひらを細かく動かして姿勢を保つ動き。GKの“浮遊感”の秘密。 |
用語 | 解説 |
マンツーマンディフェンス | 1対1で対峙する守備戦術。決壊時にGKの指示で必須。 |
パスラインディフェンス | パスコースを封鎖する守備戦術。GKの判断、決断が要。 |
用語 | 解説 |
セーブ | ポジショニング・構え・予測・反応でシュート阻止。GKの最大の見せ場。 |
配球 | 攻撃の起点を担う。GKの的確な判断と正確なパスで攻撃を開始。 |
コーチング | フィールド全体を把握。戦況や配置修正の伝達。GKの統率力。 |
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ゴールキーパーといえば「守備の最後の砦」という印象を持つ人も多いかもしれません。
けれど──
水球におけるGKは、“守護神”というより、“プール内の監督”なのです。
•戦況を的確に把握し、課題解決の方針を伝達する
•自らの判断、決断で守備組織の安定を維持する
•セーブだけでなく、攻撃の起点となるパスを供給する
つまり、GKはチームを機能させるための頭脳と視野を持つリーダー。
ポジションの最深部にいながら、誰よりも状況を俯瞰し、
戦況を理解し、仲間を支え、ゲームを創る存在。
それが、“現代水球のゴールキーパーに求められる資質”です。
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•「ショットクロックって28秒?」「タイムアウトはいつ使える?」
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KAKU SPORTS OFFICE
水球を「見る」「学ぶ」「支える」すべての人へ
•World Aquatics philosophy(リンク)
•World Aquatics『Competition Regulations (July 2025版)』(リンク)
•World Aquatics『Water Polo Glossary』(2024年版)(リンク)
•日本水泳連盟『水泳競技ハンドブック 2023年度版』(リンク)
•日本水泳連盟『2025年度 水球競技規則ガイドライン』(リンク)
•日本水泳連盟『競技力向上指導指針準備号』(2023)
※編著者:角田壮監、安田純輝(リンク)
•日本水泳連盟『公認水泳競技コーチデベロップメントワークショップ2023報告書
※編集:角田壮監、水野智佳子(リンク)
「競技者本来の力を引き出す」ためにを理念に、グローバルシーンで実績を残している様々な競技のトップアスリートや競技団体のマネジメントやディレクションで培った「競技力向上のための組織づくり」をはじめ、社会にスポーツが持つ有益な効果を生み出すためにスポーツシステムコーディネーター、スポーツプロデューサー、プロジェクトコンサルタントとして、次世代ニーズを見据えた魅力ある競技スポーツシーンの創出に努めている。
KAKU SPORTS OFFICEは、「アスリート思考で心豊かな社会を創造する」をモットーに、競技スポーツに関わる個人・企業・団体の活動や事業を、的確な視点で分析します。そして、言語・文化・音楽・映像・活字といった多様な“シンボル”を活用し、人と人、組織と組織、企業と企業、人と組織・企業といったあらゆるつながりの中から、最大の相乗効果を生み出す組み合わせをコーディネート。新たな利益システムを構築するコミュニケーションコーディネーターとして活動しています。また、創業者・企画者としての精神をもとに、理念や目的を共有できるパートナーの育成や、持続的かつ自走可能な組織づくりを支援するシステムコーディネーターとしても貢献。さらに、競技者一人ひとりが本来持つ力を引き出すメンターとして、競技スポーツの発展にも寄与しています。